アキバ住み

いつかは電気街

日本文化「kawaii」は二次元キャラに当てはめるものにあらず

絵師100人展が絶賛秋葉原UDXで開催中でありますが、私も初日コミ1帰りに寄ってまいりました。
テーマは「かわいい」だそうでそれを知らずに入ったわけですが、犬や猫が出てくる絵が続いたのでなんとなく「かわいい」かな?と連想できなくもなかった。

第4回となる今回は「かわいい」がテーマです。「かわいい」という日本語は本来、自分よりもか弱く、愛おしむべき対象に使われます。しかし今日ではその言葉の意味は拡大し、若者の間では「良い」という言葉と同義で使われることが増えてきました。こうした現代の「かわいい」という言葉は海外でも注目されており、「kawaii」とそのままの表現で用いられるようになっています。現代の個性的な絵師たちによって描かれる「かわいい」は、日本人が新たな時代の「かわいい」を発見する機会を、そして海外の人々が「cute」でも「cool」でもない、日本の「kawaii」を知る機会を示してくれるでしょう。

ただ今回のテーマについて言わせてもらうなら、事二次元において「かわいい」は作るもんじゃないので、わざわざテーマ建てて「ほら、かわいいだろ。萌えろよ」というのは少々押し付けがましい印象を受けました。
違うんすよ。日本が誇ってる「かわいい」って文化はどちらかというと三次元寄りなんすよ(のように感じる)。「萌え」と「かわいい」は別物なんすよ。意図的かどうか分からないけどこれをテーマに据えるのはどうだろう。

ほら、昔「萌え」という言葉が流行った時にオタク側から反発があったじゃないですか。「三次元は萌えじゃない」って。…あったよね?それと同じ感覚というか。

アイドルに対するドルヲタ達の「かわいい」と、アニメキャラに対するアニヲタ達の「かわいい」にニュアンスの違いが感じられればこの感覚は分かるはず。
声優ヲタの「かわいい」は前者です。フィギュアヲタの「かわいい」は後者です。単純に有形物/無形物の違いじゃありません。

三次元の「かわいい」は二次元の「萌え」を演じてるみたいなもんです。すなわち二次元が「かわいい」の原作。だから今回のは逆輸入みたいになってるから違和感が生じてるのかなと。 (ここでいう「かわいい」は一般に使われる「かわいい」ではないので誤解なきよう)

じゃあ二次元キャラの「かわいい」はつまり何なんだという話はまたいずれ…。ずれているから今回の100人展のテーマどうなのだろうというお話でした。
まぁそれでもあれが「意図的」なのであればそこはもうそうだと納得するしか無く。

三より二の人間の私としては見逃せない案件でした。おしまい。